ある音楽家


それまで俳句をたしなむ程度だった人が断食中に、突然、
俳句が次々と湧くように出てくることもあれば、ある音楽家の人の場合には、
次のようなことが起こりました。

二週間ほど音楽から離れてアーユルヴェーダの宿泊施設で、
少食や瞑想をしていたときのことです。

乞われてピアノを弾くことになったものの、しばらくピアノに触れていなかったので、
内心、どうなるかと恐る恐る、即興で弾き始めました。

すると、素晴らしい音楽が天から降りてきて、そこで聞いていた人たちは皆、
感激して湧泥の涙を流したそうです。

潜在意識から出てきた即興の音楽が、それほど素晴らしかったのです。
こうしたことは絵を描く人、文章を書く人などにもよく起こります。
きっともともと潜在的に持っていた芸術家の魂が、日に見えない世界か、
あるいは真我の自分といったものにつながって、
インスピレーションを得られやすくなるのでしょう。